S F や ホ ラ ー が す き
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又聞きなのだが、ちょっと面白かったので記す。
とある小学校での運動会のハナシ。
児童をビデオカメラに収める父兄さんたちに混じって、
あきらかに カタギ で無いヒトの集団を発見。
怖いなぁー と思いつつも、
彼らも子供たちの父兄であり、自分の子の快活な姿を記録しているのだ。と思い直し、(それでも目を合わせないようにしたのは勿論であるが)外見の印象だけで彼らを、 「運動会に我が子を撮りに来ているお父さん」 と見る前に、「ヤ●ザ」 と思った事への非礼を、心の内で詫びた。
さて、徒競走のプログラムのときであった。
例の怖いお父さん集団の子供が、やはり気になった私は、愛娘の撮影の傍ら、彼らの子供はいったいどんな子なのだろうかと(無礼なことだが)怖いお父さんの撮影対象を追っていた。
すると、例の怖いお父さんのビデオカメラを持つ手を、引っ張る少年が居る。
「なんや、タカシ。邪魔すんやない」
「おとーさん。おなかすいた。ガムー」
おなかが空いてガムをねだるタカシくんにもびっくりしたが、何より奇妙に思われたのは、おとーさんの撮影対象である。
タカシくんが息子だとすると一体誰を撮っているのか。タカシくんの兄弟か。
いや、そうではなかった。
競技用のラインに児童が整列する。児童は1~8までのゼッケンをつけ、「いちについて」で、クラウチングスタートの構えを取る。
そのとき、私は聞いてしまった。
「さあ、ナンボや。ナンボ賭けんねん?」
おとーさんとその怖い父兄さんの一味は、なんと徒競争で アレ していたのだった。
しかも、賭け金がハンパじゃない。
「5万」
「じゃあ、かたく3万や」
「よし、わしは8番に8万張るで」
ショックである。その日の私の財布の中より多い。
しかし、私が最もショックだったのが、タカシくんのおとーさんが張った選手である。
「あの4番の女子に、20万や」
20万賭けられた私の愛娘は、見事1着でゴール。
何も無いとは思うけど、もしビリだったらと思うと怖かった。
※このお話は微妙にフィクションです。